東京の演劇文化の中心地のひとつである日比谷で確固たる存在感を放つ劇場が、2007年(平成19)にオープンした「シアタークリエ」だ。
1957年(昭和32)から2005年(平成17)まで、この地で48年に渡って数々の作品を上演してきた芸術座の精神を引き継ぐ劇場としてその跡地に誕生したシアタークリエのロビーの壁面には、ソフォクレス作の「アンティゴネ」「オイディプス王」、アイスキュロス作の「縛られたプロメテウス」「オレステイア」「アガメムノーン」「ペルシア人」、そしてエウリピデス作の「バッコスの信女」をはじめとする舞台芸術の遥かなる先駆者である古代ギリシャ劇の先人の言葉が刻まれている。
日本の舞台芸術の中心地に位置するこの劇場の向かいには、1934年(昭和9)東京での宝塚歌劇の拠点となる劇場として誕生し、改装を経て2001年(平成13)同地にリニューアルオープンした東京宝塚劇場が位置している。
Photos: Junko Nagata ©GreeceJapan.com