アクロポリス博物館や国立考古学博物館といった有名どころから、ベナキ美術館、そしてモナスティラキ広場近くにひっそりとたたずむ民族楽器博物館まで、アテネにはここでしか見ることのできない展示物を惜しげもなく一般に公開する優れた博物館が数多く存在するが、その中でもぜひ一度は訪れるべきなのはアテネ戦争博物館(Athens War Museum)だ。
シンタグマ広場向かいにある国会議事堂の左側を上るバシリシス・ソフィアス大通りを進むとほどなくして見える屋外展示の戦闘機や大砲が目印の博物館は、古代ギリシャから近現代まで、戦争の側面から見たもう一つのギリシャの歴史を学ぶのに最適な場所だ。
古代ギリシャ、アレクサンドロス大王、ビザンチン時代、1821年のオスマン帝国に対するギリシャ独立戦争、バルカン戦争時代のマケドニア紛争、第1次・第2次世界大戦、1974年のキプロス分断、そして1950年から1955年に韓国で戦ったギリシャ遠征旅団の歴史まで、数多くの貴重な展示物から知られざるギリシャの姿を発見できる。
これら貴重な展示物にはギリシャだけでなく世界各国から集められた資料も多くあり、その中には18世紀の侍(さむらい)が使用した武具から14世紀の刀剣といった日本に関する資料も数多く展示されている。
アテネの中心・シンタグマ広場から徒歩10分とアクセスも抜群のアテネ戦争博物館。ギリシャの歴史をひと味違った側面から学ぶきっかけとして訪れてみてはどうだろうか。
[博物館詳細]
住所:Rizari 2, Athens
入場料:3ユーロ(一般)
月曜休館(その他特別休館日あり。)/開館時間は季節によって変動。
・アテネ戦争博物館(Athens War Museum)公式サイト
photos: GREECEJAPAN.COM