「籠の中の乙女(2009)」「ロブスター(2015)」「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017)」「女王陛下のお気に入り(2018)」と、日常生活の中に潜む小さく、しかし無視することのできない何かに囚われて生きることしか出来ない囚われの人々の世界を描いて大きな反響を巻き起こして来たギリシャの映画監督ヨルゴス・ランティモス監督が、今年2019年のロカルノ国際映画祭で8月9日(金)短編映画『Nimic(原題)』を発表した。
脚本はランティモス監督に加え、これまで全てのランティモス監督作品に関わってきた欠かせない相棒であるギリシャ人脚本家エフシミオス・フィリップゥが担当している。
本作品で主演を務めたマット・ディロンは「ランティモス監督のような著名な監督が短編映画を制作することは滅多にないことで、この作品でともに仕事が出来たことは私にとってこの上ない喜びです。監督の作品の構成は複雑で、果たして正しく理解出来ているのか確信が持てないことでしょう。私も度々自問自答しましたが、ある時監督にこれはどういう意味なのかと尋ねた時、彼はただ微笑んで私を見つめただけでした。おそらく監督は作品そのものが「語る」ことを好んでいるのだろうと思います。」として、ランティモス監督との作品作りについてその印象を語った。
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