ギリシャにおいても「Manga」はごくポピュラーな言葉として知られる今、多くの漫画作家が活躍している。
そんな作家たちの中において、「Mangatellers」は2008年8月にカリオフィリス=フリストス・ハジョプロスとラファイル・ブツィディスの2人によりギリシャ北部セッサロニキで結成されたオリジナル漫画制作ユニットである。
彼らは2010年にギリシャのコミック作品『Galaxia』の作者マノス・ラグバルドスと組み、原作の漫画化を開始。同年、3Dエンジニアにしてアニメーターのニキータス・エフィミディスとディミトリス・ヤロシェンコとともに、ミュージシャンのゲオルギオス・サビニディスとElijah_Kならびに音楽ユニット「Krama」によるオリジナル・ミュージック・トラックで2つの漫画作品のプロモビデオを制作している。
そして2010年には彼ら自身のサイト www.mangatellers.com で作品の公開を開始することになる。
二人はメディアに対し、ユニット「Mangatellers」の目的は漫画制作とともに、オンライン・コミュニティの読者たちに対して作品を無料で閲覧できるようにすることと、読み切り及び長編作品の両方で国際的な漫画コンテストへ参加することであると語っている。
現在まで二人は2つの長編作品と数多くの読み切り作品の原作を手掛けている。
長編第1作は『R.u.N.』として知られる『Remember ur Nature』。これはパルクールを極めようとするフランス人青年Jean Liamのストーリーで、母親とともに移り住んだ東京の青梅で自身のパルクール・チームを作ろうと奮闘する主人公の冒険を描いている。
また2作目のシリーズ『ミソス(Mythos)』では、古代ギリシャの神話と社会学だけでなく、中世のイデオロギー的および宗教的弾圧からもインスピレーションを受けた想像上の困難な世界で活躍する小さなヒーロー・Arkの冒険を描いている。
『ミソス(Mythos)』のプロモビデオはこちらから閲覧できる。
2011年には読み切り作品『WiFi Wars』を講談社主催のコンテスト「モーニング国際新人漫画賞」に出品。この作品は彼らのサイト www.mangatellers.comで無料購読できる。
今年2012年中には『R.u.N.』シリーズ計4章を無料公開する予定で、すでに第1回は彼らのオフィシャル・マンガ・リーダー www.mangatellersmt.com で公開されている。
なお第2回は7月に、続いて9月、11月に残る第3・4回が公開される予定。