江戸時代の1803年(享和3年)に初代・鶴屋伊兵衛が京都・上京で創業した菓子匠「鶴屋吉信」は、現在に至るまで200年以上に渡って京菓子文化を広く後世に伝えながら伝統にとらわれない新たな創作にも挑戦し続けている。
伝統を今に伝える各地の鶴屋吉信の店舗の中のひとつ、東京・日本橋に置かれた鶴屋吉信 TOKYO MISEでは熟練の職人が訪れた客の目の前で季節の生菓子を作りあげる「菓遊茶屋(かゆうぢゃや)」で季節の意匠をあしらった生菓子が披露されている。
TOKYO MISEの店先では、砂糖を主な材料とした生砂糖(きざと)などを用いて季節ごとの情景を写した菓子が飾られているが、初夏のこの時期には雨の季節に咲く紫陽花(アジサイ)の花を模した工芸菓子が道行く人々の目を楽しませている。
photos: Junko Nagata © GreeceJapan.com