中山泰則・新駐ギリシャ日本大使の挨拶が公開

GREEK

photo: 在ギリシャ日本国大使館

今年1月新たに駐ギリシャ日本国大使として着任した中山泰則(なかやま やすのり)氏による徳仁天皇陛下のお誕生日に際する特別版の挨拶文が2月公開された。

中山大使は昨年11月清水康弘・前駐ギリシャ日本大使の後任として新たに就任。今年1月サケラロプル・ギリシャ大統領から信任状を捧呈して以降、デンディアス・ギリシャ外相への着任表敬を行うなど精力的に活動を続けている。

ギリシャと日本の友好関係を強め、二国間関係の強化を図る中山大使の挨拶文をご紹介する。


駐ギリシャ日本国大使より御挨拶

皆様

令和3年2月23日、徳仁天皇陛下が61歳の誕生日をお迎えになられました。
陛下は2019年の5月1日に皇位を継承され、令和の世は3年目を迎えています。
例年であれば天皇誕生日には、当館主催のレセプションにおいて、ギリシャにおられる皆様にご参加いただいて盛大にお祝いしておりますが、本年は新型コロナウイルス感染症の流行が続いているため、安全確保の観点から、やむを得ず祝賀レセプションを中止することとなりました。

私は昨年11月末に着任後、本年1月にサケラロプル大統領に信任状捧呈を行いました。西欧文明発祥の地、民主主義誕生の地、オリンピック起源の地と、歴史において多くの重要な「はじまり」の国であるギリシャに、長い歴史と誇るべき文化・伝統を有する日本の大使として赴任したことを、大変光栄に感じております。

この1年、新型コロナウイルスによるパンデミックの中で、人類全体が様々な困難と試練に直面してきました。特にこのウイルスは、我々に社会的距離の保持や厳しい移動制限等を強いることで、その日常を劇的に変化させました。そのような中、日本とギリシャは、それぞれの政府が国民の協力を得て感染防止対策等に努めてきた結果、これまでのところ、感染の広がりを比較的低水準に抑えることができていると申せましょう。今後の見通しについては、未だ決して予断を許さない面もありますが、各国でワクチン接種が進むことで、両国間の自由な往来や交流が早期に再開されることが期待されます。

伝統的に海運・造船分野において深い結びつきを築いてきた日・ギリシャ両国ですが、今日その協力の裾野は、テクノロジー、気候変動対策・防災、芸術・文化さらにはスポーツ等多岐にわたり広がりを見せてきております。また経済分野においては、ギリシャ政府から日本との経済関係の一層の強化、特にギリシャに対する日本からの投資に強い期待が寄せられております。日ギリシャ双方の関係者にとってウィンウィンとなるような案件の発掘等に積極的に努めたいと考えております。

今後数年間は、両国交流の大きな契機が続きます。本年2021年には、当地古代オリンピアで灯された聖火を掲げて東京オリンピック・パラリンピックが開催される予定です。来年2022年は、スミルナの大火における「東慶丸」のギリシャ難民救出から100周年にあたると同時に、世界最大級の海運業界の展示会・ポシドニア国際海事展がアテネで予定されており、多くの日本企業が参加する予定です。さらに、2025年の大阪・関西万博に向けて、ギリシャは欧州で最初に参加表明をした国として準備を進めています。

こうした重要な時期にギリシャに駐在する日本の大使として、二国間関係の更なる発展に全力を尽くしていく所存ですので、引き続き、皆様のご理解・ご支援を賜れますと幸いです。

新型コロナウイルスの蔓延が終息し、平穏な日々が一刻も早く戻ることを心より願っております。それまでは、皆様どうぞ引き続き気をつけてお過ごしください。

駐ギリシャ特命全権日本大使
中山泰則

News:在ギリシャ日本国大使館

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