日本の新明和工業の水陸両用救難飛行艇・US-2のギリシャへの輸出に向け、日本政府が検討に入ったと29日(日)日本経済新聞が伝えた。
同紙によると、ギリシャは消防飛行艇としての活用を想定し、取得交渉を進める意向を日本側に伝えたといい、今後本格的な協議に入る予定。今回の交渉が成功しギリシャへの輸出が実現すれば、2014年(平成26)の「防衛装備移転三原則」策定以降日本にとって初の防衛装備の輸出が実現することになる。
これに先立って、ギリシャ・日本両国間では2017年(平成29)12月ギリシャ国防省装備局(GDDIA)局長をはじめとするギリシャ側の関係者と新明和工業株式会社の代表者らによる会談を実施。続いて同月にはギリシャのパノス・カメノス国防相が清水康弘・在ギリシャ日本大使と会談、捜索救難活動(SAR)ならびに消火活動を行う航空機を利用したギリシャの治安維持部隊との協力関係について話し合いが持たれている。
昨年に実施されたこれら両国の関係者間による話し合いに続いて、今年7月には日本の鈴木良之(すずき よしゆき)防衛装備庁長官がギリシャを訪問。両国間の懸案事項について具体的な話し合いが持たれたものと見られている。