GreeceJapan.com はアテネの戦争博物館で2024年3月に特別展『1940~1941年:ギリシャ・イタリア戦争における新聞』を訪問した。
当時ギリシャ国内で新聞は戦争の期間を通してギリシャ社会における士気を高め、戦いに対する支持を維持する上で重要な役割を果たした。
戦争当初の3週間の期間に新聞各紙に掲載された報道は主に参謀本部からの公式発表に基づいたものであったが、1940年(昭和15)11月中旬から政府の正式な許可を受けた新聞社の従軍記者が前線に到着して以降状況が変化。報道はより詳細なものとなり、参戦する兵士の個人的な背景や戦いの知られざる側面などが報じられるようになった。
ギリシャ兵とともに最前線に赴いたギリシャ各紙の公式特派員は合計で40人を超え、その中の多くは著名な作家や知識人であったという。
特別展では、当時のイタリア首相ベニート・ムッソリーニが描かれたユーモラスな漫画が掲載された新聞も展示されているほか、新聞を始め様々な雑貨が販売されていた「ペリプテロ」と呼ばれるキオスクも合わせて展示されている。
photos: Junko Nagata ©GreeceJapan.com