加藤訓子が奏でるギリシャと日本の和合~「META XENAKIS-クセナキスと舞」公演レポート(photos)

クセナキスを全身で表現する加藤訓子

ギリシャの鬼才ヤニス・クセナキスの音を追求し続けて来た稀代のパーカッショニスト・加藤訓子と、観世流シテ方の能楽師にして重要無形文化財総合指定保持者の中所 宣夫(なかしょう のぶお)、数々の国際的な賞をはじめ紫綬褒章等多数の受賞歴を持つダンサー・中村恩恵(なかむら めぐみ)、そして若き才能を加藤氏が率いるパーカッション集団・KUNIKO KATO & IX PERCUSSION α が一同に会して、2024年9月21日(土)神奈川県立音楽堂でギリシャの鬼才ヤニス・クセナキスの楽曲を奏でる『META XENAKIS-クセナキスと舞』が開催された。

稀代のパーカッショニスト・加藤訓子によるギリシャの「META XENAKIS」9月に再演(update)

観世流シテ方・中所宣夫と加藤訓子

会場の神奈川県立音楽堂には各地からこの貴重な機会を逃すまいと集まった観客が集結。開演前には演者らによるロビーパフォーマンスが会場ロビーで行われるなど、観客らの期待も増す中プログラムが開始された。

静謐かつ雄弁な中所宣夫の確かな舞と、その舞を熱く静かに支える冷たい炎を思わせる加藤訓子のパーカッションからなる「ルボン a.b」で幕を開けた公演は、息をつく間もなく才能と若さが新鮮な果物のように弾ける KUNIKO KATO & IX PERCUSSION α による「プレイアデス」へと突入。休憩を挟んだ後、円熟の身体表現で鮮やかにクセナキスの楽曲の世界を空間に描き出す中村恩恵の踊りと、その舞にパーカッションで答える加藤訓子の情熱ほとばしる音が「プサッファ」を音楽堂の板の上に表現。観客は万雷の拍手で演者らのパフォーマンスに惜しみない賛辞をおくった。

「プサッファ」を舞う中村恩恵と加藤訓子
「プレイアデス」を奏でるKUNIKO KATO & IX PERCUSSION α の才能あふれる若きパーカッショニストら
公演後、満面の笑みで撮影に応える加藤訓子と若きパーカッショニストら

photos: Junko Nagata ©GreeceJapan.com

永田 純子
永田 純子
(Junko Nagata) GreeceJapan.com 代表。またギリシャ語で日本各地の名所を紹介する  IAPONIA.GR, 英語で日本を紹介する JAPANbywebの共同創設者。

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