清流劇場のギリシア悲劇『ヘカベ、海を渡る』2024年10月に公演

GREEK

「清濁を併せ呑んで、尚、清流たらんとする」を目標に掲げ、1996年1月設立された劇団・清流劇場が、2024年10月にエウリピデスのギリシャ悲劇を原作とする新作『ヘカベ、海を渡る』を上演する。

2024日本ギリシャ・文化観光年記念事業の一環として開催される今回の上演の意図について、同劇場は次のように語っている。

”原作『ヘカベ』(ギリシア悲劇)は、古くから「統一性の問題」が指摘されています。前半は、末娘の生け贄を甘受せざるを得ない「受動的ヘカベ像」が描かれ、後半は、末息子を殺したトラキア王へ復讐する「能動的ヘカベ像」が描かれています。ヘカベは受動的被害者から能動的加害者へと変容します。その変容は突然であり、確かに「統一性」はありません。
ですが、私たちはこの「断絶」にこそ着目して、上演したいと思います。怒りの極限を超えた先にある変容、それもまた善悪を超えた一つの現実として存在します。作者エウリピデスは、簡単には統一できない二面性を敢えて提示し、「人間の本質」を抉(えぐ)り出したのだと考えます。
へカベに見られるような変容は、現代社会に於いても存在します。戦火は途絶えず、新たな人間が変容し、復讐へと走ります。この作品を通じて、戦争によって虐げられた者の怒りと変容を描くことにり、「復讐の連鎖を止める手立て」を考えることが本活動の企画意図及び目標です。”

清流劇場2024年10月公演『へカベ、海を渡る』

原作:エウリピデス
上演台本・演出:田中孝弥
原作翻訳・ドラマトゥルク:丹下和彦
出演:髙口真吾、日永貴子、峯素子(街の劇)、泉希衣子、八田麻住(マスミノソラ)、趙清香、辻登志夫(tsujitsumaぷろでゅ~す)、森島隆博
音楽・演奏:仙波宏文
会場:
大阪:一心寺シアター倶楽(大阪市天王寺区逢阪2-6-13 B1F)
東京:上野ストアハウス(東京都台東区北上野1-6-11 NORDビルB1)

日程:
<大阪公演>
10月3日(木)19時
10月4日(金)14時・19時
10月5日(土)14時◎
10月6日(日)14時
※各回、開演5分前から田中孝弥による《ビフォアトーク》を開催
◎終演後、アフタートークあり
パネラー:西田悠哉(劇作家・演出家/劇団不労社)・丹下和彦(大阪市立大学名誉教授)
司会:田中孝弥(清流劇場)

<東京公演>
10月11日(金)19時
10月12日(土)13時・18時◎
10月13日(日)13時・18時◎
10月14日(月)13時
※各回、開演5分前から田中孝弥による《ビフォアトーク》を開催
◎終演後、アフタートークがあり(出演者はwebで公表)
12日/パネラー:小林七緒(演出家/流山児★事務所)・丹下和彦(大阪市立大学名誉教授)
司会:田中孝弥(清流劇場)
13日/パネラー:濱田元子(毎日新聞論説委員兼学芸部編集委員)・日澤雄介(演出家/劇団チョコレートケーキ)
司会:田中孝弥(清流劇場)

料金(税込):全席指定/前売券 4,500円、当日券 4,800円
各種割引券あり

スタッフ:
舞台監督:大野亜希
舞台美術:内山勉
舞台美術アシスタント:新井真紀
照明:森和雄
照明オペ:木内ひとみ(大阪公演)
音響:遠藤裕子(UPS Sound Project)
小道具:曽木亜古弥
衣装:加藤沙知
ヘアメイク:島田裕子
振付:東出ますよ
写真:古都栄二(テス・大阪)・坂内太(東京公演)
ビデオ:岩本純一
宣伝動画:板倉善之
web・制作協力:飯村登史佳
宣伝美術・絵:東學(一八八)
宣伝美術衣装:田中秀彦・加藤沙知
大道具:K-Fluss
制作助手:木井礼子・相澤茉歩
協力:名取事務所、ライターズ・カンパニー、イズム、MC企画、堀内立誉、柏木貴久子、佐々木治己、川口典成、三ツ石祐子、森本優子
提携:一心寺シアター倶楽
後援:駐日ギリシャ大使館、日本ギリシャ協会
制作:永朋
企画:清流劇場

問合せ:清流劇場
web:https://seiryu-theater.jp
e-mail:[email protected]
tel:080-2487-1347

永田 純子
永田 純子
(Junko Nagata) GreeceJapan.com 代表。またギリシャ語で日本各地の名所を紹介する  IAPONIA.GR, 英語で日本を紹介する JAPANbywebの共同創設者。

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