2023年12月4日(月)から5日(火)までの2日間、東京・千駄木の東京体育館で開催された視覚障害者柔道の世界大会であるIBSA柔道グランプリ大会東京2023(2023 IBSA Judo Grand-Prix JPN-TOKYO)で、ギリシャのドーラ(セオドーラ)・パスハリドゥ(Theodora Paschalidou)が女子J1・-70kg級で銀メダルを獲得した。
Tokyo2020パラリンピック・女子-70kg級で7位を獲得し、IBSAパラリンピックランキング(2023.10.29時点)で2位、IBSA世界ランキング(2023.11.2時点)で3位の女子視覚障害者柔道の実力者パスハリドゥは準決勝でMaha ALI(エジプト)に勝利し危なげなく決勝に進出。続く決勝戦ではTuruunaa LKHAIJAV(モンゴル)を相手に闘い、銀メダルを獲得した。
女子J1/-70kg級では、金をTuruunaa LKHAIJAV(モンゴル)が、銀をパスハリドゥが、銅をMatilde D LAURIA(イタリア)・Dinara KUJULOVA(カザフスタン)が獲得した。
今大会ではギリシャから男子J1/+90kg級にシドニーパラ五輪(2000年)5位、アテネパラ五輪(2004年)7位、北京パラ五輪(2008年)出場、リオパラ五輪(2016年)9位と、20年以上に渡って現役選手として今もなお視覚障害者柔道の第一線で活躍し、現在はパスハリドゥのコーチとしてもその辣腕を振るうクリミス(セオクリストス)・パパフリストスが男子J1/+90kg級に参加。このほか、女子J1/-48kg級にはギリシャ女子柔道界の若き期待の星、エマヌエラ・マスルが出場した。
試合後の夜、慌ただしく帰国の途に就くパスハリドゥ、パパフリストス、マスルと、ギリシャ視覚障害者柔道代表監督として、選手を公私を問わず支え続けたスタヴロス・ストラガリス氏は、滞在先のホテルでギリシャ人選手団の大会ボランティアを務めたGreeceJapan.comに対し、日本の連盟の優れた大会運営と、選手らに対する素晴らしいもてなしに心から感謝すると語り、東京での日々に想いを寄せた。