
ギリシャの名だたるチームで指揮を執り、U-16、U-18ギリシャ代表を率いて来た彼、ヴァジェリス・ジアコス(Vangelis Ziagkos)が長崎を拠点とするB.LEAGUEの長崎ヴェルカと2023-24シーズンでアソシエイトコーチ契約を結んでから早2か月あまり。ホームゲームの千葉ジェッツ戦、アウェイの富山グラウジーズ戦の4試合を完勝で飾り波に乗る長崎ヴェルカが満を持して挑んだ東京でのアウェイ戦となるサンロッカーズ渋谷戦で、10月21日(土)・22日(日)の両日GreeceJapan.comは彼らの雄姿を捉えるため参加。選手らの雄姿を捉えるとともに、ジアコスコーチから長崎ヴェルカについて、また日本のプロフェッショナルリーグについて語っていただいた。





[ ヴァジェリス・ジアコス 長崎ヴェルカ アソシエイトコーチに聞く~日本と日本のバスケットボールリーグ~ ]
日本へようこそ!そして今日(10/22)のチームの勝利おめでとうございます。あなたがコーチを務めるチームについて、スタジアムに集う人々について、日本について、そして日本のプロフェッショナルリーグについての第一印象をお聞かせください。
まず最初に、日本の方と、日本でギリシャ語で話すことができたことを私がどれだけ嬉しく思っているかお伝えしたいと思います。とてもありがたい思いです。また、今日の勝利を祝うあたたかい言葉をいただき感謝します。
では、私がコーチを務めるクラブについてお話しましょう。
まず初めに、長崎ヴェルカは単なるバスケットボールクラブではないということに、私が強く心を動かされているということをお伝えしなければなりません。このクラブは何よりもまず、長崎の方々に喜びを運ぶために生まれたかけがえのない集団なのです。
そして、この長崎の社会に対する貢献こそが、世の中に喜びと美しい光景を皆さんに運ぶという、スポーツの持つ存在意義なのです。私たちクラブの全てのメンバーは、長崎の社会に対し私たちのクラブが果たすべきこの重要な役割を非常に真摯に受け止め、持てるすべてを尽くしています。
私たちのクラブは素晴らしい人々で構成されたチームであり、人間的にも優れ、良き同僚であり、誰もがそれぞれに持つ役割が求める優れた能力を持つ人々です。ですから、私はこのクラブが到達するであろう高みについてとても楽観的に考えています。そして我々は既に当初の期待を上回っており、想像の一歩先を行っていると感じています。
次に、日本についてお話しましょう。
ご存知のことかと思いますが、ギリシャでは日本を尊敬し敬愛しています。何故ならば、ギリシャの文化-特に古代ギリシャの文化は、世界で最も重要な古代文明の一つであり、それに比肩する日本の文化を私たちギリシャ人は心から尊敬しているからです。もちろん、それについて語ることと、その社会の一員として生きることとは別の次元のことであることは理解しています。それでも私にとって、日本の社会の一員として過ごすことは素晴らしい経験であり、また長崎で、そして佐世保で日常生活を送ることを心から楽しんでいます。それはこの上なく特別なものです。私は日本での日々を心から楽しんでいます。
最後に、日本のバスケットボールのプロフェッショナルリーグについてお話しましょう。
長崎ヴェルカからのオファーが私のもとに来た時、もちろん私は自分自身で日本の状況がどんなものかリサーチを行いました。そのリサーチの過程で、このリーグがいかに素晴らしく組織されているか、日本社会に対しB.LEAGUEがどのようにプロモーションを行っているのか、そして日本の社会にB.LEAGUEがどれほど受け入れられているかを知った時、私が深い感銘を受けたことを認めない訳にはいかないでしょう。
B.LEAGUEは非常に競争が激しく、ユーロリーグとNBAの双方から外国人選手が参加しリーグのレベルを大きく引き上げています。今年のバスケットボール男子ワールドカップ日本代表チームの成功と、パリ五輪出場権の獲得を受けて、今後のバスケットボール界の発展にこれまでにない関心を抱く日本人選手も多いことでしょう。
ありがとうございました。クラブの成功と、あなたの日本での滞在が素晴らしいものとなりますようお祈りしています。