現代ギリシャ文学界でもっとも重要であり、
今回のプログラムは、共催のひとりである明星大学国際教育センター特任講師の吉川弘晃氏が、映画雑誌『キネマ旬報』のアーカイブより発見した1957年(昭和32)に日本で上映されたという当時の日本語字幕とともに、DVD化を含めこれまでソフト化されていない貴重な作品を上映するもの。
上映に先立ち、主催者である国際カザンザキス友の会のヨルゴス・スタシナキス会長がビデオメッセージで挨拶。続いて、スティリアノス・フルムディアディス 駐日ギリシャ大使館臨時代理大使が猛暑をいとわず駆け付け、ギリシャ文化に触れるまたとない機会となる今回のプログラムの盛会を祝うとともに、マケドニア大学バルカン・スラヴ・オリエント研究学部東・南東ヨーロッパ歴史研究所客員研究員の佐藤良樹氏が「ニコス・カザンザキスと『宿命』」と題して、映画とカザンザキスの背景について映像で解説を行った。
会場には1885年(明治18)創業され、銀座の地で130年以上に渡って人々に愛されている歴史あるキリスト教書店の教文館が、カザンザキス没後60周年を記念して2017年に出版した本映画の原作小説「キリストは再び十字架にかけられる」を携えて参加。
映画上映後には、GreeceJapan.comで「しがしが留学記」を連載し日本だけでなくギリシャ国内外のギリシャ人からも好評を博した本プログラムの世話人である大阪大学特別研究員の福田耕祐氏と吉川特任講師が「いま、『宿命』から何が見えるか?」と題した対談を実施した。