日本の外務省と欧州連合(EU)が「虹(Rainbow)」をテーマに開催した第4回日EU英語俳句コンテストの最優秀賞の受賞者ヨルゴス・パクシマディス氏のインスピレーションの源は、陸前高田市の「奇跡の一本松」だった。
パクシマディス氏はGreeceJapan.comに対し、今回の最優秀賞受賞の背景を次のように語った。
-今回の受賞作の背景は。
「陸前高田の一本松、2011年の大震災の際、7万本の松原の中からたった1本津波に耐えた『奇跡の一本松』として知られるこの松は、私の頭の中で長い間浮かんでは消えていました。今回のコンテストが、私にこの思いを俳句に詠ませるきっかけを与えたのです。」
-あなたと俳句との関わりは。
「俳句と関わるようになったのはここ数年のことでしょうか。特に、私が最も愛する日本の俳人・松尾芭蕉の句には事あるごとに親しんでいます。芭蕉の句が私を魅了してやまないのは、その簡潔さと抽象性を越えた自然との関わりなのです。」
-あなたと日本との関係は。
「私と日本、そして日本の文化とは特別な関わりがあります。ですから、日本語も勉強しています。
日本にはこれまでに2度、東京と京都へ訪れたことがありますし、地方の街へも旅しましたが、今回の受賞で偉大なる俳人のひとり、正岡子規の故郷松山を訪れる機会もいただき、とても光栄に思っています。」
-最後にひとこと。
「そもそもコンテストへ応募したのは、GreeceJapan.comの記事で日EU英語俳句コンテストの開催を知ったことがきっかけでした。この機会を与えてくれたGreeceJapan.comに感謝します。」
コンテストへの応募総数は710作品。そのうちEU圏内からの応募が525作品、日本からの応募が185作品。中でもギリシャからは87名が応募し、日本に次いで応募数第2位であったという。
なお、日本からは大井美里(おおい・みさと)氏が最優秀賞を受賞している。
ヨルゴス・パクシマディス氏の受賞作は次のとおり。
rainbow of hope
amidst ocean breeze
the lone pine tree