日本のみならず、欧州・東南アジアを中心に海外でもドローンや空飛ぶクルマ等のエアモビリティにおける事業横断的な開発及びソリューションを提供する日本企業のテラドローン株式会社は、オランダのグループ企業Terra Inspectioneeringと共同で、ギリシャのNAVALTECH社の貨物船に対して、独自UTドローン技術を活用した点検の実証実験に成功したと発表した。
今回の点検では、ギリシャの船舶の安全運航のためのサービスを国際的に提供する船舶技術局であるNAVALTECH社が保有する石炭や穀物などの原材料を運搬するばら積み貨物船(ドライバルク船)に対し、テラドローン社独自の超音波検査が可能なドローンであるUT(超音波探傷)ドローンを活用した点検を実施。主な点検箇所はホールド内のホールドフレーム部分とクロスデッキ裏の内部材で、従来は、このような大型船舶のホールド内における高所点検は高所作業車や足場を設置して点検されていたもの。
テラドローン社は、UTドローンを活用することで安全性を高める事ができるだけでなく、従来、ドックに入渠し行っていた点検業務を、今後はドックに入港することなく実施することで、点検時のコストだけでなく、入港コストや工数も大幅に削減することが可能としている。
点検で使用された機体の重量は、安全飛行のため約2.5キロ。オランダの特許を取得した接触触媒(カプラント)ディスペンサーが搭載されており、飛行中でも深触子にカプラントの供給が可能であるため、効率的に検査を進めることができたという。また、3つの高精度カメラが搭載されており、飛行中のドローンからの映像、またUTグラフを地上から即自的に確認することができたとしている。