今年2021年8月、ギリシャ各地で大きな被害をもたらした山火事は、アテネの北部地域にも深刻な被害をもたらした。広範囲を襲ったこの火事は、山だけでなく数多くの家屋も焼き尽くした。パルニサ山のふもとに位置し、森林に囲まれた美しいこの地域は、首都アテネに清浄な空気を運ぶ役割を果たしていた。
誰かが今、この地を訪れたなら、その惨状に胸が詰まり、火災によって失われた自然に対し、悲しい思いがあふれることだろう。
すべてが焼き尽くされ、黒ずんだ色に染まる一帯で、今年10月17日(日)我々はかすかな希望と美しい色彩に遭遇した。ここで紹介する写真で見て取れるように、何者かが焼けた家屋の壁にグラフィティを描き、その前に花を植えていたのだ。焼き尽くされた自然と家々の中で、10月16日(土)完成したこのグラフィティは再生への祈りと意思を感じさせる美しい印象を一帯に与えていた。
2021年8月大きな被害をもたらした山火事の様子と鎮火後の悲惨な状況を写した写真は次のとおり。