映画『籠の中の乙女』で2009年第62回カンヌ映画祭「ある視点」部門で最高賞を受賞し、第83回アカデミー外国語映画賞にノミネートされたギリシャ人映画監督ヨルゴス・ランシモスが、初の英語での長編映画「The Lobster(英語原題)」の撮影に着手したことが明らかになった。
撮影は今年秋からアイルランドで開始され、アイルランド、イギリス、ギリシャ、フランスの共同制作。
ランシモス監督はカンヌ受賞作『籠の中の乙女』と、2011年第68回ベネチア国際映画祭「アルピス(日本未公開)」の双方で共同執筆者として脚本を書き上げたエフシミス・フィリップゥとともに「The Lobster」のシナリオを執筆。この脚本は、今年2013年の第42回ロッテルダム国際映画祭の「国際ARTE賞」で、最優秀CineMart Project賞に輝いている。
(ストーリー)
未来のとある都市。そこではパートナーのいない「独り者」たちが捕えられ、あるホテルへと連行される。ホテルへ送られた「独り者」たちは、同じく「独り者」たちの中から45日以内にパートナーを見つけなけれならないのだ。見つけられなかった者たちは、どんな動物に姿を変えられたいかを選択させられ、森へと追放される…。
この森に、ある日一人の「独り者」が人の姿のまま逃げ込んだ。彼の見たものは…同じように動物に姿を変えられることなく隠れ住む「独り者」たちだった。そこで彼は、ある「独り者」と恋に落ちる。しかしそれは、厳格な「独り者」のルールを根底から覆す大事件だったのだ。