2020年10月31日(土)から11月9日(月)の日程で、世界各国から優れた映画の数々が東京に集い開催される日本最大級の映画の祭典・東京国際映画祭(TIFF)の「TOKYOプレミア2020」部門に、ギリシャからフリストス・ニク監督の作品『アップル(ミラ:Μήλα:Apples)』が参加する。
歴史ある東京国際映画祭(TIFF)も今年で33回目。新型コロナウイルスによる制約の下で開催される今年の東京国際映画祭は、感染症の災禍の中でも日々の潤いと勇気を与えてくれる文化芸術、とりわけ映画の持つ力を大切に、観客が映画館に足を運び、大スクリーンと良質な音響の中で映画を観る楽しみを味わうことにより、明日への希望を新たにしてもらうことを目的としているという。
今年の映画祭では、昨年まで実施されていた「コンペティション」、アジアの新鋭監督を集めた「アジアの未来」、日本映画の気鋭作品をそろえた「日本映画スプラッシュ」の3部門を1つの部門に統合、「TOKYOプレミア2020」とし、32本のプログラム上映。様々な賞を競う形ではなく、その中の全作品を対象に観客の投票してもらう「観客賞」が設けられている。
『アップル(ミラ:Μήλα:Apples)』を監督したギリシャのフリストス・ニク監督は1984年生まれ。アテネで監督・脚本を学んだ後映画やCMのアシスタントディレクターとして活動しつつ、ギリシャのヨルゴス・ランティモス監督の助手のほか、様々な監督と映画制作に携わり、2012年には初の短編作品「km」を監督、世界各地の映画祭でノミネートされ、2013年のMotovun Film Festivalでベストショートフィルム賞を獲得している。
ニク監督の記念すべき長編第一作である『アップル(ミラ:Μήλα:Apples)』は2020年9月に開催された第77回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門にも選出。世界の映画人に認められた新たな才能を東京でいち早く堪能することができる絶好の機会となる。