
ギリシャ第二の大都市・テッサロニキのアリストテリオ大学哲学部で訪問研究員生活を送る福田耕佑が、ギリシャ滞在生活を通じた留学記をつづる「しがしが留学紀」。第4回は、ギリシャだけでなく、外国に滞在する際つねに頭痛の種となる滞在許可について、筆者自身の直近の生の体験についてつづります!
・福田耕佑のテッサロニキ「しがしが」留学記:過去記事はこちらから!
みなさん、こんにちは!ゆっくりと本留学体験記を執筆しております、夫婦でテッサロニキ留学中の福田耕佑です。今日は現地で滞在許可を申請した時のお話を「すこーーし」させていただきます。
今回はまさにこの夏、語学学校の入学証明書を使って滞在許可を申請した時のお話をします。コロナ・ウイルスの感染拡大に伴い急遽ギリシアでの滞在許可の延長をすることになり、できるか心配でしたが、案外すんなりできました(笑)。そしてその語学学校というのはテッサロニキのアリストテリオ大学が行っているコースで、年間コースやサマーコースなど様々なコースがあります。この語学学校の申し込みには日本の最終学歴を証明する書類が必要で、受講申請時には既にギリシアにいたので若干取り寄せに苦労しました。この語学学校に関しましては別件でまた記事を書かせてもらえたらなぁと思います!
そうこうしているうちに語学学校の申し込みを済ませ、いざ移民局に行ってみました。が、手続きのための予約をしていないということで中に入れてはもらえませんでした。普段ですと、移民局の窓口で相談にのってもらうまでに時間はかからないと思いますが、今夏はコロナ禍のため建物への入場制限があり、窓口で書類を見てもらうのに予約が必要でした。そしてまさにこの予約を取るということが、今回最も苦労したことです。ちなみにこの移民局はテッサロニキですと、中心部から大きく外れた郊外にあります。予約を取ろうとするも、どこにどの媒体で連絡すればいいのかわからなかったり、指定されたメールアドレスが変わっていたりと問題がたくさんありましたが、とにかく一度コンタクトが取れるようになってからは続けて連絡を取ることができました。
こうして無事一回目の窓口訪問で何の書類が必要なのかわかり、そこからはスムーズに事が進んだのですが、税務署でのΑ.Φ.Μなる個人税金番号の取得と銀行口座の開設は少々てこずりました。根本的には日本で経験したものと異なりませんでしたが、銀行ではたくさん書類を要求され何回も書類にサインして、市民サービスセンターでハンコをもらって来るようにと言われ大変でした。加えて保険会社で「滞在許可申請に適した保険」に加入し、移民局の窓口で支払いが必要だと言われたものを銀行で支払い、あっさりと必要書類の収集が終わりました。コロナ禍のため二週間ごとの呼び出しだったので本当に期間内に間に合うか不安でしたが、これまで日本での大学や引っ越し、そして入籍の書類や手続きで苦労してきたのが嘘のようにサクッと終わりました・・・
このように書きますと、「何や、全然余裕やないか」と思われるかもしれませんが、最後に個人的に大事だと思ったことを書いて今回の記事を終わらせていただきたいと思います。当然かもしれませんがこれはどのように情報の収集をするかです。そもそも私は自分がどんな資格で滞在許可を申請することになるのか、どこで手続きをするのか、どんな書類が必要なのか、まったくわからない状態からスタートしました。幸いこの外国人の滞在許可申請に詳しいギリシア人の友人がいまして実際に手続きを始める前に必要な諸手続きの大枠を知ることができました。ですが実際移民局や税務署に行ってみると、凡そ三分の一ぐらいの外国人の人は弁護士と一緒に来ていたり、窓口で弁護士に電話しながら係の人と話していたりする人も多くいました。確かに手続きとしてはそれほど難しくはなかったのですが、いつの間にか必要書類が変更になっていることもあるらしく、やはり情報がないことに大きな不安を感じました。何よりも現地に友人知人がいることに越したことはありません。実際に情報収集から滞在許可取得まで多くの助けを頂きました。
以上になります。どこまで有益な話を皆さんに提供できたかわからないですが、ギリシアで滞在許可を申請の際はどうぞ参考にしてみてください!



photos: Kosuke Fukuda