ギリシャの競売会社ベルゴスで行われたオークションで、ギリシャの画家ニコス・エンゴノプロスの描く詩人コンスタンディノス・カヴァフィスの肖像画が88,500ユーロ(約1千165万円)で落札された。
肖像画は1948年、当時重い病で赤十字病院に入院していた際に撮影されたカヴァフィスの写真をもとに描かれたもの。
肖像画を描いたニコス・エンゴノプロス(1907-1985)は30年代で最も重要なギリシャの画家のひとりで、ギリシャにおけるシュルレアリスムの中心的な芸術家として知られている。
オークションは25日(土)アテネのホテル「アテネプラザ」で行われ、カヴァフィスの肖像画の落札額は当初6万~8万ユーロと予想されていたという。
この作品を購入したのはオナシス財団。詩人カヴァフィス直筆の文章をはじめ貴重で広範なカヴァフィスに係る資料の数々を集めた「カヴァフィス・コレクション」を所有するオナシス財団は、カヴァフィスの作品に対する理解と普及を図る目的から、この肖像画をコレクションの一部として加え、現在準備を進めている資料の公開に向けた活動を継続している。
●Greecejapan.com/ 永田 純子