(写真:Greecejapan.com/ 永田 純子)
アテネオリンピック金メダリストにして、世界柔道、ヨーロッパ選手権の双方で二度の栄光に輝く男子90kg級で現在世界ランキング1位の柔道家、それがイリアス・イリアディスだ。
あと数日で始まるロンドンオリンピックで、「ミスター・イッポン」ことイリアス・イリアディスが狙うのは90kg級の金メダル。
初めての金メダル獲得は2004年のアテネオリンピック男子81kg級。オリンピック初出場で、当時17歳にして柔道の歴史上最年少の金メダルに輝き、ギリシャに初の柔道金メダルをもたらした。しかし続く2008年の北京オリンピックでは準決勝で敗れ、メダル獲得はならなかった。
今年5月にはモスクワで開催された柔道グランドスラムで金メダルを獲得するなど勢いに乗る彼は、先日行われた国際柔道連盟(IJF)のインタビューで、オリンピックはすべてのアスリートの夢であり、当然自分自身の夢でもあると語った。
ロンドンから二人の子供に何を土産に持ち帰りたいかと聞かれたイリアディスは「オリンピックのマスコットかな」と答える子煩悩な父親でもある。
1986年生まれ、現在25歳のイリアス・イリアディスは10歳の時グルジアで柔道を始め、現在三段。アテネオリンピックでの金メダルに対しギリシャ政府から陸軍の軍籍を授与されており、現時点で中尉の階級を持つ軍人でもある。
プライベートではサッカーとテニスをこよなく愛す一面を持ち、以前のインタビューで語ったところによると、夢は娘のマリアがウインブルドンで勝利する姿をその目で見ることだという。
今回のインタビューで尊敬するアスリートは誰かと問われた時にイリアディスは「それぞれの柔道家ひとりひとりに尊敬の念を持っている。比べることはできないよ」と答えている。
「人生におけるヒーローが誰かと問われるなら、それはアレクサンドロス大王だ」と語るイリアディス。柔道は彼に規律と他者への尊敬の念を与えていると言えるだろう。
-Greecejapan.comはイリアディスのロンドンでの勝利を応援しています。-
●Greecejapan.com/ 永田 純子