(文:永田純子)
いよいよ今年も12月を迎えました。街角にはクリスマスツリーが飾られ、あちこちでクリスマスソングが流れる、そんな風景は日本もギリシャでも変わりありません。
日本でも様々なクリスマスソングが流れ、気分を高めてくれますが、この時期ギリシャの街角で流れている唄と言えば…それは、ドイツ生まれのギリシャ人女性ポップス歌手デスピナ・バンディの「フリストゥイェナ(Χριστούγεννα: ギリシャ語でクリスマスの意味)」なのです。
作詞作曲からプロデュースまで手掛けるギリシャのヒットメーカー、フィボスと組んで2001年(平成13年)にリリースされた2枚組アルバム『ヤー』に収録されているこの唄はギリシャで大ヒット。アルバムもプラチナヒットを記録、これ以来ギリシャではこの唄がクリスマスに流れるようになったのです。1983年(昭和58年)発売の山下達郎の「クリスマス・イブ」には遠く及びませんが、それでもギリシャでは息の長い一曲と言えるでしょう。
「楽しいクリスマス、あなたなしなんて考えられない」と歌う、ギリシャらしいコブシやブズーキといった伝統の楽器を使わないこのポップスが街角で、ラジオで流れるようになると、ギリシャでもいよいよクリスマスシーズンの到来です。
CD Data:Δέσποινα Βανδή 「γειά」
Heaven Music A.E.(5204958 0005 2 4/2001年)