2015年の第59回ロンドンフィルムフェスティバルで最優秀作品賞を獲得したアティナ・ラヒル・ツァンガリ監督の「Chevalier(原題)」が2017年3月25日(土)から邦題「ストロングマン」として新宿シネマカリテを皮切りに全国順次公開される。
ツァンガリ監督は2010年の第67回ベネチア国際映画祭で主演女優賞(アリアン・ラベド)を獲得した「アッテンバーグ(Attenberg)」の監督として、また2004年のアテネオリンピックの開・閉会式の演出を担当したディミトリス・パパイオアヌーの演出チームの一員として、会場で上映された映像作品の映像監督を担当したことでも知られている。
今回の最新作では脚本を2017年度アカデミー賞脚本賞にノミネートされたギリシャのランシモス監督の「ロブスター」の脚本を執筆したエフシミス・フィリップゥが担当。クリストス役でギリシャの永遠の「アイドル」、サキス・ルヴァスが出演するなど、見どころの多い一作となっている。
(あらすじ)
ギリシャのエーゲ海でクルージングを楽しむ中年男性6人組。釣りをしながら気ままに過ごし、それも飽きてきた頃、船がアテネに帰港するまでの間に誰がストロングマン(最高の男)かを決めるゲームをしようという話になる。そして勝者には指輪を贈ることに。‘ズボンのベルトの位置’、‘コレステロール値’から‘料理の知識’など一挙一動に点数を付けて評価し合う。寝相の良さのメモをとりながら観察したり、船内の掃除を誰が早くきれいにできるかを競い、救助の悲鳴に誰が最初に駆けつけるかなど、あらゆる面で一番優れた男を決めるこのゲームに最初は冗談半分で楽しんでいた6人。しかし、次第にムキになり男の意地とプライドを懸けた争いへと発展してしまう。果たして、勝者となり指輪を勝ち取るのは誰なのか?!