2015年9月20日(日)に行われた今年2回目のギリシャの総選挙で、アレクシス・チプラス前首相率いる急進左派連合(SYRIZA/シリザ)が得票率35.46%で全300議席のうち145議席を獲得、1月の総選挙で獲得した149議席から4議席を減らしたものの与党の座を守り勝利した。
第2位は得票率28.10%で1月の総選挙での76議席から1議席を減らし75議席を獲得したバンゲリス(エヴァンゲロス)・メイマラキス党首率いる新民主主義党 (ND/ネア・ディモクラティア)、第3位は得票率6.99%で1月の総選挙から1議席を増やし18議席を獲得した極右政党の黄金の夜明け党(XA/フリシ・アヴギ)。
今年7月5日(日)の国民投票を経た後際立った争点がなく、ギリシャ国内の有権者たちの総選挙への関心も低かった今回9月の総選挙では、有権者数9,840,525名のうち投票率は56.57%と過去最低を記録。再び信任を得た形のチプラス党首率いる急進左派連合(SYRIZA/シリザ)と、1月に引き続き連立政権の相手として選ばれたパノス・カメノス党首率いる独立ギリシャ人党(ANEL)の2党を合わせた獲得票はわずか2,122,744票と、政権に対する獲得票数としてはこれも過去最低の数字を記録した。
また、チプラス党首の急進左派連合(SYRIZA/シリザ)から離党したラファザニス・元エネルギー相を党首に結成された新党の国民連合(ライキ・エノティタ/LAE)は議席獲得に必要な3%の得票率を下回る2.86%の得票率で議席を得ることができず、ラファザニス党首ならびにゾイ・コンスタンドノプール前ギリシャ議会議長の有力議員らも議席を失う結果となっている。
GreeceJapan.comはこの選挙期間中に市内各所の各党の選挙事務所を取材。総選挙をわずか数日後に控えた各所には人影もなく、各党の選挙員らだけが目につく状況で、これら選挙事務所やポスターがなければごく普通の週末を迎えるかのようなアテネ市内の様子が、今回9月の総選挙に対するギリシャ国民の関心度を如実に表しているのが印象的であったといえよう。
今回9月の選挙結果は以下のとおり。
1> 急進左派連合(SYRIZA)…145議席(35.46 %)
2> 新民主主義党(ND)…75議席(28.10 %)
3> 黄金の夜明け党(XA)…18議席(6.99 %)
4> 全ギリシャ社会主義運動(PASOK)・ギリシャ民主左派党(DIMAR)連立…17議席(6.28%)
5> ギリシャ共産党(KKE)…15議席(5.55 %)
6> ポタミ(Potami)…11議席(4.09 %)
7> 独立ギリシャ人党(ANEL)…10議席(3.69 %)
8> エノシ・ケンドロン(EK)…9議席(3.43 %)